逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

自分で気分を上げられないから依存する

自制心

というと

 

自分を抑える
と捉えられているように思います。

 

これが心の健康を害しています。

 


抑えてばかりいるから
反動がくる。
自分らしさが分からなくなる。
疲弊する。
人生全体が忍耐になる。

 

頑張って自制心を持てたと思いきや
同時に心が不健康に・・・

 


おかしいですよね。

 

自制心がある人は
人生上手くいってそうなのに
なんで自分は?

 

と思いますよね。

 

これには理由があります。


自制心がある人は
決して
我慢しているわけではないんです。

 

コントロールをしているんです。

 


このブログでは
思考のコントロール
感情のコントロール
気分のコントロール
環境のコントロール
体のコントロール
など

 

自分で自分をコントロールしよう
ということをテーマに書いています。

 

人は

コントロールの感覚が持てないと
無力感を持ちます。

 

そして
抑うつ的になったり
無気力になったり
過度に楽観的になったりしてしまいます。

 


このようなことで
自制心をもつ
つまり
自分をコントロールすることは
心の健康には無くてはならないことです。

 


さて

 

最近

とても気になっていることは

 

自分で自分の気分を上げられない人

が増えているということです。

 

気分を上げられないせいで

依存が増えています。 

 


タバコやお酒、コーヒー
薬やギャンブル
インターネット

物や人
などに依存しすぎると
いろいろ不都合があります。

 

依存しすぎていない人って
自制心ありますよね。

 


これも
最初に言ったように
我慢できる人
というイメージをもたれやすいですが
そうではありません。

 

じつは
依存しすぎていない人は
自分で自分の気分を上げる

というコントロールが上手いんです。

 


自分で自分の気分を上げるとは

 

たとえば

 

 

 

自分ってなんてダメなんだ

いや今回失敗したが次回は分からない。
いやこのことは苦手だが他のことでは素晴らしい。

 


面倒くさいな

とりあえずやってみるか。
どうやったら楽しんでできるかな。
これやったらご褒美を自分に出そう。
これやったらどんなメリットがあるかな。

 


この人といてもつまんないな

自分が盛り上げてみよう。
自分が楽しもうとしていなかったな。
どうしたら楽しくなるかな。

 


いいことないな

よく考えたら自分って恵まれてるな。
じゃあ何か新しいことを始めてみよう。
今はそういう時期だから好機を待とう。

 


なんかだるいな

気分転換に音楽を聴こう。
緑のあるところを散歩しよう。
運動してみよう。

 


こんな感じです。

 


こういう
気分の切り替え
自分で気分を上げることが出来ないから

 

なにかで無理にあげていこうとする。
刺激の強いものを求める。
あげてくれるものに依存する。

 

ということになるんです。

 


これが
何も害がないなら
別に自分で上げなくてもいい
と思うんですが

 


刺激のつよいものは
体に害があったり

 

依存性がつよいものは
それだけを求めるようになって
お金や時間を浪費して
自分の人生を
作り上げることを放棄するようになったり

 

人に依存すると
もちろん相手に何らかの負荷がかかる状態になり
避けられたり嫌われたり服従させられたりと
いろんな問題が起きる。

 


このように
依存は
理屈でやめようとしても絶対に無理なんです。

 


カウンセリングにくる方は
ほぼ全員の人が
この気分を上げるコントロール

上手ではありません。

 

だから
当然なんらかの依存があり
そのせいで
困った問題が起きています。

 


問題への対処は
いろいろとあると思いますが

 

私は最終的に
根っこから改善するためには

 

自分で自分の気分を上げるコントロール

が必要だと思うので

 

これを時間をかけてやっているんです。

 


依存に困っている人。

 

頑張ってやめようと
押さえつけようとしても
無理です。

 

努力や根性の問題ではないんですから。

 

問題は

 

自分で自分の気分を上げられないこと

 

ここにあります。

 

 

 

 

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