逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

良い期待をすれば人は伸びていく

人に期待をしてはいけない

 

人に勝手に期待して
勝手に落胆するほうがいけない

  

なんてことがよく言われていますね。
 

 

でも私は人に期待することによって

人を救うことだってあるのにって思うんです。

 

 


確かに

勝手に期待して勝手に落胆されるのって嫌ですよね。

 

私もよーくされることです。

 

 

何故か完璧な人だと思われたり

その人の理想通りの人物だと思われたりしてしまい

 

特に悪いことをしていないのに

「こんな人だと思わなかった」

 

私らしい振るまいなのに

「そういうの幻滅するからやめて」

 

うるさーい!って言いたくなります(笑)

 

 

 

「期待」には

 「悪い期待」と「良い期待」があると思うんです。

 

 


「悪い期待」とは

 人に期待するなと言われる期待の仕方で

さっきお話した、私がされていたような期待ですね。

 


人に「期待」をして
その期待を裏切られたと思う時

 


「こうしてくれると思ったのに」
「この人の能力はこんなものか」
「こんなはずはない」

 

こんなふうに思うのは

 

 

その人に期待しているのではなくて

 

その人が自分の思い通りになることを望んでいて
思い通りにならないことに落胆してるんですね。 

 

  

自分の思い通りじゃないだけで

がっかりされる
否定される
能力が低いと決めつけられる

 


落胆されたくないからと頑張っても

結局その人の思い通りでなければその人は満足しません。

 

 

こんな「期待」をされたら
それはたまったもんじゃありませんよね。

 

頑張っても報われません。

 

 


愛着障害の人の多くは
親にずっとこういう「悪い期待」をされてきてるんです。



落胆ばかりされるので

親の期待だけに応えようとしてきても報われない

もう自分が何をしたらいいのか混乱する…

 

 

 

親を満足させたいと思うのは自然なことですから


親が、自分の思い通りじゃなければ満足しないなら
子どもは、そうするしかなくなります。

 

 

自分がどうしたいかを考える時間は無い

 

自分が自分の為に向上したいと思える余裕も無い

 

自分が出来たことを喜ぶこともない

 

自分らしくいられない

 


こんなふうに「悪い期待」は相手を縛り付けます。

 

 

恋人や友人にも
こういう「悪い期待」をしていないか気をつけたいですね。

 

 

 

じゃあ「良い期待」とはどんなものでしょうか。

 


ピグマリオン効果という心理学用語があります。

 

 

人は人に期待された通りの効果を出すとされています。 

 

なんとなく知っていた方は多いんじゃないでしょうか。

 

 

実際に
お子さんにやってみた人も多いんじゃないでしょうか。

 


でも本当に
「良い期待」が出来ているでしょうか?

 

 

言葉だけで「あなたは出来る」と言っていて

 

本当は出来ないんじゃないかと疑っている
出来なかったときにがっかりする
出来なかったらダメだと評価を落とす

 


これじゃ「悪い期待」ですよね。

 


「良い期待」というのは本当はすごく難しいと思うんです。

 

「良い期待」をしようとすると

 

自分が様々な不快な気持ちを抱えることになります。
それもいとわない気持ちが必要です。

 


本当に出来ると人を信じていると

 

出来ると思っているからこそ

やろうとしないことにやきもきします


出来なかった時に

その人のつらい気持ちになってショックを感じます


出来なかったときに驚き、大きく感情が揺らぎます。

 


それでも信じているから


本人がやる気を出すまで見守る
自分がショックを受けても、本人の方のショックをケアする
感情が揺らいでも何度でも信じ続けるために気持ちを立て直す

 

本当に大変です。

 


こうやって信じながら期待することは大変だからこそ
人の大きな力になるんでしょうね。

 


こんな素晴らしいことはないですよね。

 


ぜひ

 

「悪い期待」に気づいてやめていって

 

大事な人にどんどん「良い期待」をしていきましょう。

 

 

 

 

 

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