逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

正しいことにこだわる人は間違っている

正しいことにこだわる人は

もしかしたら、間違っているかもしれませんよ。

 


正しいことにこだわって生きている人が

今はすごく多いですから

 

「間違っている」
なんて言われて

 

イラっとした人
沢山いるんじゃないでしょうか 


「正しい」のに「間違っている」わけがない!
なんて思っているんじゃないでしょうか。

 

 

だけど正しいことにこだわるからこそ

間違えることがあるんです。

 

 

クライエントさんは
ほぼ全員

 

正しさにこだわった状態で
カウンセリングがはじまります。

 



話をじっくり聴いていると

 

「私は間違っていない」
「こういう状況でこう思うのは正しい」

 

という訴えや詳細な状況説明ばかりで
時間が過ぎていってしまいます。

 


このようなクライエントさんの思いは

 
「状況判断をしてほしい」

「私を正しいと言ってほしい」

というもので

 


これが叶わないと

 

「無能なカウンセラー」
「私は誰にも理解されない」

 となってしまったりします。

 


これが困ってしまうことで

 

クライエントさんの望みを叶えれば
クライエントさんの問題を大きくしてしまうことになりかねません。

 

 

 

このようなクライエントさんは

 

・人に判断に委ねて
 人に自分の人生の責任を負わせたいと思っている

 

・自分は絶対に間違っていないという
 強い信念があるせいで
 自分の間違えを認めず、人の言葉は聞き入れない

 

・人生は正しいか間違っているかだけ
 人との関わりも正しいか間違っているかだけでいいと思っている

 

 

だから問題が生じているのに

 


「そうですね。あなたは間違っていない」
と言ってしまえば

 

すごい勢いで
このような問題が強化されていってしまいます。

 

 

 

ところが
このようなクラエントさんは
本当に間違っていなかったりもします。

 

でも

部分的に正しいだけなんです。

 


例えば

 

状況説明がAとBとCだけで判断したら
確かにクライエントさんは正しい。

 

でもそこにDという証拠が加わると
一転

クライエントさんが間違っていたりする。

 

 

 

状況をA面だけで判断したら
確かにクライエントさんは正しい

 

でもそれにB面もあることが分かり
一転

クライエントさんが間違っている点もあったりする。

 

 


クライエントさんが持っている情報だけだけだと
自分は絶対に間違っていないと思ってしまうのもわかります。

 

だけど
狭い部分しか捉えられていないせいで
残念ながら間違っていたりすることが往々にしてあるんです。

 

 

 

さらに

 

このようなクラエントさんは

 

「自分は間違っていないのに何がいけないんだ!」
「間違っていないのに人に疎まれるなんて、それは不当だ!」

 

と怒りを持っていることが多いです。

 



恥ずかしながら

以前は私もいつも思っていたんです。

 


何がいけないんでしょうか。

 

 

 

自分が何を求めているかを

はっきりさせなきゃいけませんね。

 


正しければそれだけでいいなら
確かに何も悪くないです。
大丈夫!オッケーです。

 

 

でも
人に嫌われたくない
人に愛されたい

 

なら
それはダメですよね。

 



 

いつも正しいことにこだわって
目を光らせている学級委員と一緒にいたいですか?

 

いつも完璧に間違わない人と一緒にいたら
自分もそうしなきゃってめちゃめちゃ緊張しませんか?

 

 

 

自分が間違ってしまって落ち込んでいるでいるときに
どこがいけなかったか
とうとうと説明されたいですか?

 

ちょっと悪いこと、バカなことをして
楽しんでいるときに
それは間違っている。それは良くないことだ。
と言われたいですか?

 

自分が少し良いことができた時に

それは比較的大したことではないだとか
あなただけ褒めるのは公平ではないとか言われたいですか?

 

 


ちょっと大げさですが

 

正しいことにこだわる人は
これと似たようなことを日常的にしてるんです。

 

 

それは人に疎まれます。

自分だってこのような人と一緒に居たくないですよね。

 

 

 

正しいことにこだわる人は

 

自分が正しいことだけで幸せだと
心から思うなら

 

「正しいことにこだわることは間違っていない」

 

 


人に愛されたい
人に嫌われたくないなら

 

「正しいことにこだわることは間違っている」

 

正しいことが必要なこともありますが

相手がそれを求めているのか考えなきゃいけません。

 


この違いをしっかりと考えてみましょうね。

 


私も毎日考えては
正しさに飲み込まれないよう
人に愛されるようにバランスをとっています。

 

 

 

 

 

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