逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

自分と上手くやっていくことのススメ

自分と上手くつきあっていくこと

 


私はカウンセリングで
クライエントさんに

 

自分と上手くつきあっていくこと
を目標に頑張ってもらいます。

 


これは簡単なようですごく難しいことです。

 

 

みなさんもあるはずです。

 

なかなか無くせない自分の困ったところ。

 

全部そのままでいいとは言わないけど
それは本当に無くさなきゃいけないところでしょうか。

 


・人に多大な迷惑をかけてはいない
・沢山の労力をかけてまで改善しても得るものが少ない
・かなり改善が難しい

 


こんなことじゃないですか?

 


そしたら
もうあきらめて上手くやっていきませんか?

 

 

多くの人は

 

マイナス面があると
何が何でも無くそうとしますね。

 


苦しくなっても
ぎりぎりになっても
人生楽しくなくなっても

 

無くそうとすることをやめない。

 


ここまで頑張って
それでも無くせなければ
自分は無能でダメな人間だと思う。

 


これってどう思いますか?

 


確かにそれなりの努力で
マイナス面を無くせるならいいですね。

 

でも
頑張っても頑張っても無くせなくて

 

苦しくなって
ぎりぎりになって
人生が楽しくなくなって
自分のことを否定する。

 


こうなってしまうぐらいなら

 

もう自分のそのマイナス面と
上手くやっていくしかないんじゃないでしょうか。

 

 

 

私がこれをはっきりと理解したのは

 

統合失調症を克服して
社会復帰を果たした方の話を聞いたときからでした。

 


「幻聴が聞こえなくなったわけじゃない」

 

「もう聞こえるものとして
 諦めて放置できるようになったんだ」

 

とおっしゃるんです。

 


このときの衝撃が忘れられない。

 

なんてすごい人なんだろうと。

 

 

  


私自身も

感覚の敏感さで
感じるものが多すぎて
怖くなることがあります。

 


寝る前の
真っ暗でシーンとした瞬間に

 

人の話してる声が押し寄せたり
人の顔が押し寄せたりすることがあります。

 

これは小さい頃からずっとです。

 


理由としては
うるさいところから無音のところに入ると
なんとなく音が残ったり

 

じっと何かを見ていて
さっと白い壁を見ると残像が見えたりしますよね。

 

たぶんそんなようなものじゃないかと思います。

 

最初は幻聴や幻視かと思って
かなり怖かったのを覚えています。

 

 

 

体の感覚も敏感なので

 

緊張や恐怖などの動悸を強く感じすぎて
どうにかなってしまうのではないかと怖くなったり

 

疲れたときに鉛のように重い体が
ベッドに沈んでいってしまうような感覚がしたりと
よく分からないことも多い。

 


こんなようなことも
自分の感覚の敏感さ故で
もうこんなものだと諦めて
「あぁまたか」と上手くつきあっています。

 

 

 

あと
「死にたい」と思いがあるという人。

 

私はそんな思いが頭にあっても
それはいいんだと思っています。

 


それは

 

精神的に問題があるというより

 

感受性が強すぎて
傷つくことが多くて

助けを得られなくて現状を変えられなくて

 

きっと本当に死にたいほど
苦しい思いをしているんだと思うからです。

 

 

 

死にたくなることがいけないんじゃなくて
それだけその人は苦しいから仕方ないんだ
と思うんです。

 


これは
自死を認めているわけじゃありません。

 


やっぱり死んでほしくない。

 


だから
「死にたい」思いがあっても

 

自分はそれだけ苦しいんだな
と認めることから頑張ってほしい。

 

「死にたい」気持ちが湧き上がってきても

あぁまた来たな

今苦しいから当然だな

と上手く付き合ってみてほしい。

 


そのあと
それに対抗するために
好きなこと、楽しいこと、幸福感を増やして
「死にたくない」思いを作る。

 

「死ねない」という思いを作るために
自分が大事な人、守りたい人を作っていく。

 

こうやっていってみてほしい。

 

 

 

かなり深い話になっちゃいましたね。

 

 

 


困ったところがあっても

上手くつきあっていきませんか。

 

苦しくなって
ぎりぎりになって
人生が楽しくなくなって
自分のことを否定するようになっちゃうより

 

ずっとマシです。

 


自分を好きになれない
対人恐怖
人生が楽しくない

 

こんな悩みは
何かを変えたり手に入れたりすることで
なくなると思われがちですが

 


本当は
自分と上手くやっていくことが
一番大事なことなんです。

 

 

 

 

 

 

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