逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

飢えることで強い気持ちが手に入る

カウンセリングで

 

「竹田さんて
 なんでそんなに人を愛せるようになったんですか?」

ということを聞かれることがあります。 


普段はなるべく
私のことを聞かれても
クライエントさんの時間を奪うことになるので
軽くお答えすることが多いんですが

 

その返答が
クライエントさんに
役立つ
良い刺激になる場合は

 

時間をいただいてお話します。

 




この質問をいただいた時

はじめてこのことをしっかり考えてみました。

 

 

 

・・・孤独だからだ

と思いました。

  

 


みなさんは
孤独と言いながらも

 


嫌々でも親と交流していたり
つねに誰かとSNSでつながっていたり

不満を持ちながら友達と遊んでいたりしますね。

 

 


私は

 

とにかく自由がほしいので
寂しさを埋めるためのSNSの利用はしません。

 



自分が連絡をとりたいときに
遠慮が無くなることや

会っていない間に友人のことを想う時間が
無くなることも怖いというのもあります。

 

 

 

また

好きじゃない人とは付き合いません。

 


私が好きじゃないだけで
その人は他で必要とされると思うので
私が嫌々付き合うなんて上から目線だと思うんです。

 


話が少しずれましたが

 

とにかく
刹那的に寂しさを埋めることをしません。

 

 


そして
何より孤独なのは
家族がいないっていうことが大きいです。

 

私みたいな生い立ちの人は
寂しさを埋めることが目的で

早めに結婚をしたり
子どもを望むことがあります。
(ちゃんと結婚・出産されている方が多数ですが)

 

 

私は
それを避けたかったんです。

 

普通の人のように
この人じゃなきゃと思えないなら
一人でいようと思いました。

 

子どもは欲しいですが
私は自分の寂しさを埋めるために
望んでいる気がして諦めました。

 


ここで想像してほしいんです。

 

親も兄弟も親戚もいない。
新しい家族もいない。
友人もいない(今はいますが、ずっといなかったですし今も少ない)。
SNSなどで何となく誰かと交流することもしない。

 


どうでしょうか。
この孤独。

 


ここまで孤独だと
誰だって
人を求めるようになると思います。

 


怖くても
対人恐怖になっていられなかったんです。

 

だから
怖くても

 

とにかく
自分から関わりにいって

人の良いところを見つけて 

人に与えて

 

頑張ってきました。

 

 



強く人を求めることだけじゃなくて

 


私が強い気持ちを持っている部分

 

たとえば

 

心地良い生活を追求しようとすること
激しく仕事をしようとすること
自分の自由を最優先にしようとすること

 


これも
ずっと不安定で不快な生活を送ってきたから
望む仕事がしたくても就けなかったから
自由をずっと奪われてきたから

 

なんですね。

 

 

 

なんて
激しく自分語りをしてしまいましたが

 


私が言いたいのは

 

何も強く求められないのは

 

「飢えていないから」

 

という理由だということです。

 

 

 

あなたは恵まれているんだ

なんて断定的なことを言ってるんじゃないんです。

 

 

例えば
断食のように

 

あえて
自分を飢えさせる

 

そんな能力が
今の時代は絶対に必要だと
私は思っています。

 


強い思いを持てないのは
気合いが足りないとか
無気力なのは性格とか言われているけれど

 

本当は

 

そこそこ満たされてしまっている悲劇に
気づいていないだけ。

 

本当は飢えている自分をごまかして
飢えを感じようとしないだけ。

 


こんなことだと思うんです。

 

 

 

今の時代は

 

足りていないけど
全くないというわけではない

 

飢えているけど

代替のものでごまかせる。

 

そんな状況ばかりで
飢えるまでいかず
「これで満足しなきゃいけない」
「これでいい」
と自分を思いこませて

 

何かを手に入れようだとか
今を変えようだとか
そんな気持ちになることが難しい。

 


だから
あえて自分で

「ちゃんと飢える」

状況をつくるしかないと思うんです。

 

 

あなたは本当に満たされていますか?

 

本当は飢えていませんか?

 

 

 

 

 

 

 

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