逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

自分との向き合い方③-外からの情報をとりいれる-

自分のことは自分が一番知っているんだ

 

みんな一度はそう考えたことがありますよね。

 

 

私は生い立ちが複雑だったので

自分のことをほとんど人に話すことはありませんでした。

 


そのせいもあり

いつも誰も自分のことなんか分からないと思っていました。

 

 

だから

人に褒められたり好きだと言われると

「私の何を知っているんだ」と腹を立てていたのを思い出します。

 


今になって冷静に考えると

 

人は内面を知った上でないと
褒めちゃいけないわけじゃないし
好きになっちゃいけないわけじゃないですよね。

 

人の内面を知るなんて
その人が表現しない限りわかるわけがありません。

 


「自分」って
心の中で考えている自分だけじゃないんですよね。

 

人からどう見られているかというのも「自分」なんですね。

 


私たちが
自分はこういう人だと考えている自己像って

 

人からどう見られるかで
作り上げられている部分が大きいんです。

 


「あなたってこういうところあるよね」
「あなたってすごい」
「あなたはダメ」

こういう言葉はもちろん

 

笑顔をもらう
好意的に接してもらう
イヤな顔をされる
冷たくされる
無視をされるなど

 

行動で示されることも。

 

 


いくら
本当の自分はこういう人なのに分かってもらえないと思っていても

 

人からそう見られなければ
自己像は自分の思い通りにならないんですね。

 

 

 

人からどう見られるかで自己像が作られる。

 

だとしたら

人からの反応は無視できません。

 


自分だけが信じている自己像を壊したくないから

 

人からの反応は無視して

「自分のことは自分だけが分かっている」
と自分だけで考えちゃうんですよね。

 

 

私もずっとそうでした。

 

だから考えても考えても
「自分のことが分からない」

 


自分を知るためには

 

本当に怖いですが


人からどう見られているか意識をしたり
言葉を受け入れたりすることは絶対必要です。

 

 

それが外側に表現している「今の自分」なんです。

 

 

 

人の反応を知ると

 

「本当の自分は違うのに」と思いますよね。

 

でも
あなたが思うあなたの姿は
それを表現できていなければ本当の自分は埋もれたままです。

 

 

 

人に誤解される
人に指摘される

 


こういうヒントがなければ
自分の言動を本当の自分のイメージ通りに変えていけないんです。

 

 

自分がどういう人間なのか知るためには


人には自分がどう映っているのか
伝えてくれる人の情報が絶対に必要です。

 

自分一人で自分はどういう人間なのかと考え続けることが

自分と向き合うことじゃないんです。

 

 

外からの情報をとりいれて自分のことを考える。

そうしなければいつまでも自分のことはわからないんです。