逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

境界性人格障害②-発症のきっかけ-

私がボーダーを発症したのはいつだったのか

思い返してみると

 

おそらく

大学一年の夏だったのではないかと思います。
ボーダーの好発年齢ですね。

 

発症と言っても
急に人が変わったようになるのではなく
最初にボーダーらしい症状が出てから

少しずつ症状の頻度や強度が高まっていく感じでした。

 

 

私は

高機能型と言われる境界性人格障害

自傷行為は無く

症状が出るのも恋人の前でだけでした。

 

 

きっかけは
生まれて初めて自分をさらけ出すことが出来たこと。

 

それまでは

天真爛漫であけすけでサッパリしていて裏のないように見せても

誰にも自分のネガティブな部分をほんの少しも見せたことはありませんでした。

 

落ち込んだり、愚痴ったり、感情を表出したりすることさえ

全て作り込んで、さらけ出しているフリをしていたんです。

 

それが急にさらけ出せるようになった理由は単純でした。

 

 

大学一年の夏に
恋人ができました。

 

高校時代にも彼氏は沢山いましたが
トラウマのせいもあり
男性に嫌悪感がありました。

それでも自分を愛して欲しいという欲求はあり
手すらつながない交際をとっかえひっかえしていました。

 

そんな私ですが
大学生で初めて彼と体の関係を持ちます。

 

生まれて初めて肌を重ねる。

それが全てをさらけ出して受け入れられたような気がしたんです。

そして何をしても許されるような気がしてしまいました。

 

 

一人暮らし同士の恋愛で半同棲状態になりました。

 

何をしても許されるような気持ちのまま
彼と家族のような濃密な付き合いが始まります。

 

それまで自分を完全に偽って生きてきたのに

どんな自分でも受け入れてくれる人に出会ったと思い込んでいます。

 

そんな素晴らしい相手と24時間365日一緒に居られる。

大げさではなく

同じ大学、同じ仲間、同じサークルで勉強もろくにせず

本当にピッタリと一緒にいました。 

 

それがボーダーの症状をどんどん加速させていきました。

 

 

大学時代
私は女ながらもサークルのリーダーでした。
いつも明るく元気で男勝りでリーダーシップがあり
私が恋人に甘えるなんて誰にも想像できないと思います。

 

それが2人になると

私は子ども返りをし

本当に幼児のように思いきり甘えるようになりました。

 

最初、私の恋人は
そんな、誰にも弱い所を見せない、しっかりしていて男勝りな私が
自分にだけ甘える事を喜んでくれました。

 

喜んでいる彼を見て

「これでいいんだ」と、さらに子どもに返っていきました。

 

 

最初のラブラブで幸せな時期に子どもに返っても

気分がいい私は、機嫌が良く可愛く甘えられます。

異常に幼稚だけど可愛いと映るのかもしれません。

 

それがその時期を過ぎると

相手の嫌な面が見えてきます。

 

最初のラブラブから相手の熱量が減ってきます。

嫌な面が見え、相手の熱量が減ったのに気づき

気分が悪くなった私は機嫌が悪くなり、可愛く甘えられなくなります。

 

可愛く甘えられなくなると

相手の気持ちはどんどん離れていきます。

 

そうなるとどんどん転がるように機嫌が悪くなり

子ども返りして「子どものように甘える」から

「子どものように駄々をこねる」「子どものように癇癪をおこす」に変わります。

 

 

これがボーダーの始まりでした。

 

 

 


私のボーダーの症状を具体的に書きます。

 

最初のうちは
ちょっとしたことで不機嫌になるぐらいでした。


まだ女の子の可愛いワガママに見えなくもありません。

 

それがだんだん
不機嫌の度合いが尋常ではなくなっていきます。

 

予定が10分でもずれれば
「もう終わり」
「どう責任をとってくれるの」

と取り乱しました。

 

ほんの少しでも
女の子と親しげに話している所を見れば
あとで尋問し
ただの事務連絡であっても、嫉妬が止まらず気が済みません。
何時間も罵倒し続けます。

 

ちょっと気に入らないことがあれば
毎日でも別れようと言いました。

 

そのくせ
それを受け入れられそうになれば
必死につなぎとめました。

 

これはまだまだ始まりです。

ここからどんどん悪化していきます。

 

 

 

 

 

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