逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

同じ失敗を繰り返してしまう理由

必死に気をつけているのに

なぜか同じ失敗を繰り返してしまう…

 

 
「何度言ったら分かるんだ!」

「また?いいかげんにしてよ」と叱られ

 

 

やる気がない人
懲りずに反省しない人

人に迷惑をかける人…

 

人からこんなレッテルを貼られているのをひしひしと感じる

 

 

そのうちに自分自身のことも


「自分は同じ過ちを繰り返す無能な人間」と思って

すっかり自信を無くしてしまう

 

 

こんな経験ありませんか。

 

 

私はよくありました。

 

 

誰より真面目に取り組んでいるのに

どうしても上手く出来なくて失敗ばかり繰り返して

 

もう自分のことが嫌になって毎日下を向いていました。

 

 

 

どうして
こんなに同じ失敗を繰り返してしまっていたんだろう

 

克服した今

じっくりと考えてみました。

 

 

 

私はずっと

自分が同じ失敗を繰り返すのは

努力不足や能力不足が原因だと思いこんでいました。

 

 


でも

自分が克服して

同じ悩みを持つ人の話を聞いてきてわかったんです。

 

決して努力不足や能力不足じゃないんです。

 

 

 

同じ悩みをもつ人に多く共通していたのは

 

むしろ

学生時代には勉強が出来た

あるいは芸術的な才能があった

真面目でいつも一生懸命…といった人物像でした。

 

努力も十分にしており、能力も人並以上にある人です。

 

 

 

仕事の難易度が高かったり

仕事量が多すぎたりする場合は別として

 

常識の範囲の仕事であれば

 

このような人なら

失敗をしながらもどんどん上達していくはずです。

 

 

それなのに何故、同じ失敗を繰り返してしまうのでしょうか?

 

 

 

 

同じ失敗を繰り返してしまう人は

 

人と上手くやれなかった

誰もが出来ることをできずに人に笑われた

空気が読めなかった

 

こんな心の傷があるのではないでしょうか。

 

 

だから過剰に

 

いつも人前で失敗しないようにと

身構えてしまっているんですね。

 

 

何かをやる時

目の前に人が居るだけで緊張してしまうはずです。

 

少しでも失敗をしてしまったら

ひどい緊張が襲ってくるはずです。

 

 

 

いつも人の目が気になり、ひどく緊張していて

一生懸命やっていても

 

目の前のことに集中できないんですね。

 

 

これが同じ失敗を繰り返してしまう原因なんです。

 

 

 

 

過度の緊張は思考を停止させてしまいます。

 

焦ってしまってパニックになって頭が真っ白

何も頭に入ってこない…

 

こんな経験がありますよね。

 

 

どんなに能力が高くても

こうなってしまえばもう何も考えることはできません。

 

 

だから

失敗をした後に叱られ注意され

 

それをどんなに必死に理解しようと努力したとしても

頭に入らなかったんですね。

 

 

 

失敗した!怒られた!怖い!
なんとかこの場を収めなければ!

 

とにかく早く何とかしようと必死になりますね。

 

私も思い出すだけで震えてきます。

 

 

 

この緊張がある以上

失敗の原因を理解して次に生かすことはできません。

 

 

 

同じ失敗を繰り返してしまう人は

 

・つねに人目を気にして恥をかくことを極度に恐れている

 

・失敗をすると緊張してパニックになってしまう

 

こんな理由があったんです。

 

 

 

これを踏まえて

どうしたら失敗を繰り返さないようにしていけると思いますか?

 

考えてみてください。

 

 

 

私がやってみた方法は

 

 

失敗をしたら必ず

 
今私は緊張してるな
今私は焦って思考が停止しているな

 

自分を遠くから眺めてみました。

 

 

  

そして残念だけど

その場ですぐに何とかしようとすることを諦めました。 

 

どうせ
必死に考えよう、何とかしようとしても

緊張によって無理ですから。

 

 

叱られても恥ずかしくても

ひたすらただ受け入れて、でも心の中ではどこか人ごとのように

 

「あぁまたやってしまったな」

「そこまで怒らなくても」なんて思ってました。

 

 

もちろん正しいのは

心から反省してしょんぼりとすることかもしれません。

こんな人ごとのように思うのは良くないと思いますよね。

 

 

でも心に傷がある人は

そうやっても

心から反省することも

叱られたことを理解してすぐ修正することも難しいんです。

 

 

ですから

お互いのためにも

 

表向きはしっかりと受け入れて反省している態度

心の中はあまり深刻に受けとりすぎない

 

これが一番良い事になるんですね。

 

 

 


こうしてその場をやりすごし

時間が経って緊張が和らいできたタイミングで落ち着いて考えてみましょう。

 


自分の失敗はどうして起こったのか

次はどうすれば防げそうか、より良くできそうか

失敗により誰にどれだけ迷惑をかけたかなど

 

ゆっくり思い返しながら考えてみましょう。

 

 

 

 

失敗をしてしまったその瞬間は

とりあえずの対処をして

 

緊張がおさまってから

数分後、数時間後、次の日に思い返して考えること。

 

 

落ち着いた時に

失敗した場面なんて思い返したくないですね。

また嫌な気分になってしまいますもんね。

 

 

でも
同じ失敗を繰り返すのはもっと嫌ですよね。

 


緊張が高い人は

緊張が落ち着いてから失敗をおさらいする方法が一番効率的なんです。

 

 

そしてしっかり理解して反省の気持ちも湧いてきたら

何日か後にでも人に

落ち着いて謝罪したり、こういうことだと理解しましたと

感謝を伝えるのもいいですね。

 

 

 


ひとつ例外があります。

 

 

自分が失敗しても、人に迷惑かけても

 

自分は悪くない!と考え続ける人は
残念ながら同じことを繰り返します。

 

落ち着いてから考えても
「自分は悪くない!」と感情を高めてしまいます。

 

 

強い感情も緊張と同じく思考を停止させます。

 


いつも
「自分は悪くない!」と考える人は

 

いつも強い感情を喚起させているので

いつも思考を停止させて
同じ失敗を繰り返すことになってしまうんです。

 

 

自分が悪くない!と正当化するのをやめて

その場で何とかするのをやめて

あとで落ち着いて思い返して対策を考える 。

 

これで同じ失敗を繰り返すことは格段に減っていきますよ。

 

 

 

 

 

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