逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

虐待⑯

二次被害で一番つらかったのは

 

臨床心理士を目指す過程で
心理職の方と沢山接触する場面が多かった時です。

 


不思議に思いませんか?
逆に癒されたり励まされたりしそうですよね。

 

私もそう期待していました。

 


私自身は
臨床心理士を目指すときには
もうトラウマを乗り越えたと思っていたので

 

自分のような人を救いたいという思いと
自分のような人を救っている人と会いたいという思いがあり

 

被害者の支援を主に行っている大学院で学びました。

 


そこでは
まさに自分と同じような経験を持ったクライエントさんと
沢山お会いすることになりましたが

 

心が乱れることや
自分のことが思い出されることはありませんでした。

 

むしろ
ほかの大学院生の方が
そういった衝撃的な体験があると
想像もしていなかったのか
うろたえたり、抱えられないように見えました。

 

そして
そこで
大学院生を指導する
臨床心理士に愕然としました。

 


被害体験のあるクライエントは

 

大変な経験をしているが故に
問題行動があるのは当たり前です。

 

大変な経験をしているのに
カウンセリングに来て
自分でなんとかしようとすることは
とてつもなくすごいことです。

 


なのに
臨床心理士たちは

 

「ああいうこと言うから嫌われるのよね」
「まぁかわいそうだよね」
「なんで直らないかね」

 

といった暴言を吐きます。

 

私は傷つきました。
怒りがこみあげました。

 

これはトラウマを乗り越えてないと
言われるでしょうか?

 


救いたい!という強すぎる熱意は
カウンセリングの邪魔になる。
24時間カウンセラーでいることは難しい。
たまには文句が言いたくなる。
それは理解します。

 

でも
この人を助けたいという情熱はいらなくても
侮蔑や評価をする必要はないはずです。

 

カウンセリング後の振り返りで
大学院生に指導をしているときです。
まだ臨床心理士然としていなければならない状況です。

 

たまたまクライエントに暴言を言われたり手を出されたり
といった大変なことがあって
感情を吐き出したというものではなく
ちゃんとされているクライエントさんに
日常的にこういうことを言っていたんです。

 

絶望しました。

 

もちろん
本当に被害者のことを考えている臨床心理士
沢山いると思います。

 

でも
少なくとも
私が出会ってきた人たちは皆

 

自分の低い自尊心を高めるため
被害者を侮蔑し、哀れみ
自分が助けていると満足しているだけで

 

敬意のカケラもありませんでした。

 

つらいです。

 

何も分かっていない。

 


被害経験のある人は

 

生き続けているだけですごいのに。

 

自分は悪くないのに
自分が変わろうとカウンセリングに来ている
本当に尊敬すべき人たちなのに。

 


何故
あの人たちは

 

自分の身には起きないと思えるのか?

 

もし自分の身に起きたとしても
自分は取り乱さないと思っているのか?

 


こういうふうに
心理職の方の関わり方を見る度に
苦しくなります。

 

トラウマを乗り越えても
これは慣れません。

 


心理職の方より
一般の方の方が

 

自分には何もできない
なんて声をかけたらいいか分からない
というふうに
気遣い、無力感をもって関わっていて

 

よっぽど助けになっているのではないかと思うのです。

 

 

 

 

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