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逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

養護施設⑤

養護施設出身のつらさは

 

施設内での出来事。
学校でのイジメ。
愛情を与えられずに育つこと。

 

そこは
みなさん想像してくださいますね。

 

でも
それだけじゃないんです。

 

大人になってから
社会に出てからが
更に大変なんです。

 

社会に出て
人間関係を築いていく過程では

 


親御さんは何してる人?
兄弟は何人?
お母さん似?お父さん似?
実家はどこ?
親孝行しなきゃね~
育ちがよさそうだね
育ちが分かるよ~

 

といった
普通の人には
なんの問題もない話題が
よく出ます。

 

でも
私たちの気持ちになってください。

 

 

いきなり
自分は親がいない特殊な人間だったと再確認させられ
劣等感にさいなまれ

 

嘘をつかなけれならない
罪悪感にさいなまれ

 

黙っているだけで
何か隠し事があるような人物に見られます。

 

私たちは
言えない
言いたくない
わけでもないんです。

 


そこで
「じつは養護施設出身で」
 
と言ったところで

 

相手は
「あ・・・そうなんだ」
としか言えないでしょうし

 

「なんでそんなこと打ち明けるんだよ」
という空気になるだけです。

 

ただ
説明が付かないので
本当のことを言っただけでも
それは許されない。

 

だとしたら
私たちはどうしたらいいんでしょうね。

 

私はこのことが本当に辛かったです。

 

誠実で居たいのに本当のことが言えない
気遣いで黙っているのに心を開かないと思われる

 

やりきれない。

 

いつもそんな思いでした。

 


今の私は
もう乗り越えているので
答えを用意して
それなりに合わせられて
親しくなれるようになりました。

 

そして
乗り越えすぎたようで

 

よく
「育ちがいいでしょう?」
「きみは世間知らずなお嬢さんだね」
「あなたは苦労を知らないから」
と言われます。

 

言われたことがある

 

ではなく

 

よく言われるんです。

 

ここまで記事をよんでくださっている方

 

言われた私の思い
分かりますか?

 

たしかに
私は
可哀想と思われたくなかったし
過去の苦労を知らしめたくはなかった。

 

でも
ここまで言われてしまうと
さすがに崩れ落ちそうになります。

 

先ほどの話と今の話で
みなさんに
ぜひ知っておいてほしいことがあります。

 


みなさんが思っているよりずっと
事情を抱えている人は少なくないんです。

 

分からないように踏ん張って普通にして
社会に紛れています。

 

あなたの目の前にいる人だって
特別な事情を抱えているかもしれません。

 

だからといって
いつも家族の話を気を使いながらしてくれ
なんて言いません。

 


ただ
もしかしたら近くにそういう人がいるかもしれない。

 

明るく元気な人も
本当は何かを抱えているかもしれない。

 

せめて
こんなことを頭の片隅に置いておいてほしいんです。

 

それだけで
きっと

 

救われる人はいるはずです。

 

私が言われてきた
とんでもない決めつけや偏見も
なくなるはずです。