逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ASD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

自叙伝

自叙伝㉝盗みをはたらく私

小学校4年生の終わり頃から5、6年の頃の私は人生で一番悪いことをした時期だったと思う。 この時期は鬱や解離性障害がひどい時期でほとんどの記憶がない。 それなのに何故か悪さをした記憶だけが鮮明に残っている。 思い出す度に胸が苦しくなり恥ずかしく…

自叙伝㉜様々な友人と仲良くなる私

小学校4年生の終わり頃あすかちゃんと入れ替わるようにのりこちゃんという近所の子と仲良くなった。 のりこちゃんも転校生だ。 こうやって思い返してみると気づくことがある。 私は転校生と仲良くなることが多かった。 多かったというより転校生とは必ず仲…

自叙伝㉛生まれて初めて感じた気持ち

小学校4年生の頃 私は近所のあすかちゃんという子と仲が良かった。 彼女のことはいまだに鮮明に覚えている。 これまで書いてきたように 私は人を喜ばせることが得意だったし明るくエネルギッシュで魅力のある部分もあったから友人から一度は熱烈に好かれる…

自叙伝㉚妄想的な私

現実の世界から離れ自分の世界に入っていくと 観察をしているようで現実を現実として捉えられなくなる。 私自身はずっと世界がはっきりと見えていると思っていた。 でも本当はぼんやりとしか見えていない世界を自分の頭で作り上げたものによって補完していた…

自叙伝㉙解離性障害の私

私は小学校3年生から6年生くらいの頃鬱や解離性障害があったのだと思う。 この頃は家での監視も厳しく性的虐待やその他の虐待がひどく学校生活も周囲と合わせるのが難しくなっていて友人との関係も難しく 冷静に考えるとこの頃の私にかかっていた負荷は大…

自叙伝㉘今ここに居られない私

私はいつもレンズを覗いているように現実の世界から離れて世界を見ていた気がする。 自分も人と直接関われないし人も私に直接関わってこれないような感覚。現実を現実と感じづらいような感覚。 私はいつも観察者のようだった。 記憶をたどるとその場を過ごし…

自叙伝㉗ピエロになる私

私はどこにいても誰といてもピエロになってしまう。 滑稽な存在になり沢山の人を笑わせ笑われ、楽しませる。 これも養育過程で身につけてしまった特殊能力だ。 養父母はお互いに自分のことしか考えていないからしょちゅう小競り合いが起こる。 子どもの頃は…

自叙伝㉖いつも聞き役になる私

私が身につけた特殊能力はまだある。 私に接すると普通なら話しづらいはずの愚痴や弱音や本音などを 多くの人が話し出すのだ。 これは私が人に信頼されているとか好かれているとか人の話を聴くスキルがあるとかではない。 心の病を抱えていた頃の「人が私に…

自叙伝㉕人を見透かしてしまう私

特殊な養育環境で育てられた私は沢山の特殊な能力が身についた。 機能不全の家庭で育つということ。 それは沢山のハンデを背負って生きることだ。 機能不全の家庭にはそこの親独自の見えないルールがある。 そして大抵の場合そのルールには一貫性がない。親…

自叙伝㉔おせっかいな私

私はおせっかいだった。 ほどよいおせっかいであれば人も喜んでくれるだろうし自分にも大きな負担はないと思う。 私のおせっかいは度を超していて人を不快にさせたり自分を追い詰めたりしていた。 生きづらい原因のひとつだったと思う。 人の世話をやくのは…

自叙伝㉓性的虐待を受けた私

私が受けた性的虐待の話をしたい。 このことについて詳細に書くかどうかはとても悩んだ。 私の友人も苦しむと思うし私を知る人にもつらい思いをさせてしまうと思う。 でもこれを書くことが必要だと思った。 性的虐待がどれほど日常に隠れているかどれほど自…

自叙伝㉒ディスレクシアの私

私はディスレクシアだった。 気づいたのは30代後半。 振り返ってみるととても普通に学業を出来る状態ではなかった。 よくこれでやってきたなぁと我ながら思うしこれだけのことが何故教師に発見されなかったのかと思うのだが 私の場合はやはり外側から見ても…

自叙伝㉑希死念慮を持つ私

小さい頃から「死」をいつも恐れていたのを思い出す。 「死」を恐れるといっても「死にたくない」という言葉だとしっくりこない。 私が「死」を恐れる感覚を言葉にしてみる。 闇に潜み、大きな恐怖を与えてくる得体の知れない幽霊やゾンビ 全てを一瞬に破壊…

自叙伝⑳監視する養父

養父は私を監視した。 養父は私をペットのように扱っていたのだろうか。 いやペットであれば愛情を注ぐだろう。 蟻のように扱っていたのかもしれない。 心の存在を無視して一方的に観察して、もてあそんで気に入らなければ痛めつけることしていたから。 私と…

自叙伝⑲ネグレクトに近い養育

私が被った虐待の一つ、ネグレクト。 本当のネグレクトというほどのものではないかもしれないがネグレクトに近い養育を受けていたのだと大きくなってから気づいた。 養父が気位が高かったから 養父の食事をきちんと用意するために夕食だけはきちんと作られた…

自叙伝⑱劣悪な家庭環境

私が育った家庭環境は著しく酷かった。 虐待をするような親はきちんとした生活を送れない人物である可能性も高い。 被虐待児は 虐待だけでなく養育環境が劣悪であることもまた大変な苦しみだ。 普通の環境で育った人にはとても信じられない環境だと思う。 家…

自叙伝⑰裏表の激しい養父母

一歩外に出ると養父母は人が変わる。完全に別人になる。 見栄っ張りで外面の良さは異常だった。 外での養父母は家の中に居る養父母よりは少しはマシだった。 感情が漏れ出てはいるけど感情を丸出しにしないし 馬鹿にされたくないという思いからその場だけで…

自叙伝⑯不安定で妄想的な養父母

また少し養父母との生活の話をさせてもらおう。 まずは 養父母がどんな人間だったか思い出してみる。 2人とも学歴は中卒。もちろん中卒でも頭の良い人も人格的に立派な人もいる。しかし養父母は知識も教養も無く、人格的に破綻していた。 養父は7~8人兄…

自叙伝⑮つねに体調不良を抱える私

私がつらかったことと言って浮かぶのは 虐待を受けたこと対人関係で苦労したこと こんなことが沢山思い出される。衝撃的な場面が多かったから思い出しやすい。 多くの人はつらかったことを思い出そうとすると大きく感情が動いた場面が浮かぶと思う。 しかし…

自叙伝⑭容姿にコンプレックスを持つ私

これまでどれだけ人と違っていたかを書いてきた。 不幸はまだある。 容姿も人と違っていた。 なんというか規格外という感じだろうか悪い意味で目立っていた。 今まで書いてきた行動をとってきたとしても もし容姿が普通だったり可愛い感じの雰囲気の子どもだ…

自叙伝⑬ASDの症状で困っていた子ども時代

ASDの時の自分もまたADHDの時と同じように自分ではコントロールが利かないという思いがあった。 両方コントロールが利かないのは同じだが逆方向に利かなくなる感覚がある。 ADHDの時は勝手に外に向かっていく感じ。ASDの時はどんどん内側に逃げて引きこもっ…

自叙伝⑫雑談が難しい私

私は 外向的な部分もあるけど超内向的特定の場面ではコミュニケーションが上手く取れない人の輪の中心にいないとその場にいるのが難しい人に合わせることが出来ない浅い人間関係を継続することに困難を抱えている でも人からの印象とは全く違うようだ。今の…

自叙伝⑪性別に違和感をもつ私

私は小さい頃から性別に対する違和感があった。 今はだいぶ受け入れているけれど少しだけ女性という性別に居心地の悪さは感じている。 性別に違和感を持っているというと性同一性障害のような実際の自分の性別と体が違っていることで苦しんでいるようなイメ…

自叙伝⑩奇人変人な私

愛着障害や発達障害の部分とある程度折り合いを付けられるようになってから 私は人からどう見られてきたかというと 育ちがいい苦労知らず生まれつき能力に恵まれている要領がいい こんな感じだ。 実際の私とは真逆である。 これもまた外側から見える姿と内側…

自叙伝⑨恐がりな私

ADHDの症状が出ている時の私は おしゃべりで明るく元気で積極的に人と関わり大胆で勇気がある行動をとる 人にはこの時の印象が強く残る。 人が私に持つ印象で自己イメージを作ってきたから私自身もADHDの症状が出ている私が私だと思っていた。 私は長い間 自…

自叙伝⑧感情を感じられない私

おしゃべりだった私明るく元気な私衝動で激しい行動をとる私積極的に人と関わる私ストレートにものを言う私 外から見える私はどう見たって傷つきやすく繊細に見えない。 だから私の中にあるこれまで書いてきたような大きな困り事は絶対に誰にも理解されなか…

自叙伝⑦感覚過敏の私

昔を思い返してみると私はすごく典型的なADHDの子どもだったけれど人から指摘されやすい目立つ特徴がADHDの部分だっただけで本当はASDの特徴の方が多かったんじゃないかと思う。 40を過ぎてからあぁ自分には感覚過敏があったのかと気づいた。遅すぎる。 私…

自叙伝⑥一日のうちに人が変わったようになる

小学校低学年1、2年生の頃はADHDの症状が一番ひどかった。 いやずっとADHDの症状はひどかったか。一番目につきやすい「衝動」の部分が特に出ていただけかもしれない。 私は分かりやすく元気があれば衝動や多動が激しくなり疲れてくると鬱のようにおとなし…

自叙伝⑤小学校入学でADHDの症状が表れる

引き取られた場所は東京の下町。 今からだいたい35年前。 養護施設から引き取られてからまもなく小学校入学だった。 この辺りを思い出すと 色とりどりの景色やめまぐるしく変わる場面沢山の感情が押し寄せる。 サブカルな映画のワンシーンみたいに明るい場…

自叙伝④養護施設から引き取られる

養護施設から引き取られる日の記憶は結構残っている。 私にとってこの日は私の人生を大きく変えた日。 人生の転機・・・というか 私には選択肢なんてなかったから人生の転機とか人生の岐路とも違う。 長く続く暗黒の日々への入り口か。 余談だが小学校でドナ…