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逆境から立ち上がった臨床心理士

―ADHD・ギフテッド・養護施設出身の被虐待児―

私のカウンセリングについて③-過去を語ってもらう-

私のカウンセリングでは

 


とにかく沢山の過去を語ってもらいます。

 


私自身は精神分析の理論は
あまり好きではないですが

 

やはりどんなお悩みを持つ方でも
過去を語ることが絶対に必要だと考えています。

 

 

 

過去を語ることで
クライエントさんがどう変わるかというと

 


①大したことではないと思ってきたことが
 実は自分にとっては大変なことだったことに気づき
 自分はよくやったと思えるようになる。
 
②自分だけで抱えてきた秘密や苦悩を私に渡すことができる。

 

③日々トラウマを押し込める作業によって
 疲労して人生が上手くいかなくなっていたものが
 そこから解放され、自分の人生が送れるようになる。

 

④過去のどんな場面でどんな感情を持ったのか見つけていくことで
 感情を豊かに感じられるようになる。
 現在の出来事で感情が喚起してコントロールができなくなることが
 減っていく。

 


多くのクライエントさんは強がりです。
頑張り屋です。

 

だから
自分にとって大変なことでも

 

「これぐらい大したことじゃない」
「もっと大変な人がいるんだから弱音を吐いてはいけない」
「自分は大丈夫」

 

と考えてしまい
弱音を人に見せられず
いつも限界ギリギリの状態になってしまいます。

 


こういうクライエントさんが過去を振り返ると
必ず
普通では耐えられないような経験をしています。

 


その場面は人にちゃんと見てもらっていないし
人に話してこなかったので

 

自分がどれだけのことに耐えてきたのか
気づけなかったんです。

 


外から見て
大したことはないような出来事も
色んな事情や状況が重なると
とても大変なことだったりするんです。

 


しっかりと過去を振り返ることで

 

そのとき

 

どれだけ

 

不利な状況だったか

 

自分の特徴からすごく苦手なことを頑張ってきたか

 

嫌なことを無理をして頑張ってきたかが分かってきます。

 


それにより

 

あぁ自分はこんな大変なことに耐えてきたんだ。
頑張っていたんだ。
と気づくことができます。

 

そうしてやっと
自分は全力で頑張っていた。
やれることはやった。

 

と自分を認めることが出来るようになります。

 

 

 


つぎに②

 

人は自分一人で苦悩を抱えることは大変なことです。

 

多くの人は苦しみを聴いてもらって
苦しみを少し背負ってもらいながら
苦しい人生を乗り越えています。

 


人は人に言えないことを持っていると
どんどん自分がずるく汚く怖い人間のような気がしてきます。

 

実は大したことじゃなくても
隠し続けることで
どんどん絶対に言えない秘密のような気がしてきます。

 


一人で苦悩を抱えて
一人で人に言えない秘密を抱えていたら
どれだけ心に負荷がかかるでしょうか。

 

過去の秘密や苦悩が
年齢を重ねるごとに重たくなってきます。

 


それを私に渡すことで
驚くほど心が軽くなっていきます。

 

 

 

③です。

 

辛い過去は
どんなに忘れたくても記憶から消えてくれません。

 

消えるどころか
ふと思い出したときに
打ち消そうとしたり、押し込めようとすると
余計に深く刻まれ、その記憶への恐怖が膨らんでいきます。

 

日常的に
辛い過去と
似た場面、似た景色、似た人、思い出されるキーワード
ありとあらゆる時にトラウマは浮かんできます。
感情が激しく揺さぶられます。

 

目の前のことに集中したくても
トラウマを押し込めることに必死で
感情が揺れてどうしようもなくて
いつも上手くいかなくなります。

 


カウンセリングで
トラウマを残さず語ることで
日常で押し込めることをやめることができ
どんどん解消していくことで

 

目の前のことにやっと集中できるようになり
人生が好転していきます。

 

 

 


最後に④です。

 

クライエントさんは
①で言ったように大変なことがあっても
なんでもないと無理をしてきています。

 

これを続けていると
あまりの辛さに
自分の感情を感じないようにしてしまいます。

 

そうすると

 

自分の人生を生きているような感覚もなくなり
人と楽しむこともできなくなり
感情が乏しいせいで
人から敬遠されるようになってしまいます。

 


この感情を取り戻すことが
簡単なことではありません。

 


過去を語りながら
過去の辛くて感じられなかった場面を振り返り
今改めて感じることで
自分の感情を集めていくんです。

 

そうして
辛かった、悲しかった、寂しかったなどの
本当の自分の感情を見つけることができます。

 


またこのようなクライエントさんは
感情を感じないようにして生きていても
怒りだけは感じています。

 

でも
どこでどんなふうに怒りをもったか
きちんと感じていないので

 

今起きたことに対して
過去の怒りが噴出してしまい
怒りすぎてしまいます。

 

過去の怒りをきちんと理解することで
過去の怒りを今起きたことに乗せなくなり
感情のコントロールができるようになっていきます。

 

 

 

このように
過去を語ることは
本当に大事なことです。

 


ただ

 

過去を語ること自体が
クライエントさんにとってはすごく難しいことです。

 


過去を語ることは
目の前の信頼しきっていないカウンセラーに
弱みを握られるようで不安になる。

 

触れたくない
思い出したくないことが沢山ある。

 

自分を疑われてしまう
自分の価値が揺らぐんじゃないかと思うような
過去は無くしてしまいたい。

 

過去を自分の都合のいいように
塗り替えてしまっていることがバレてしまう。

 


などなど
沢山の不安があります。

 


でも自分を変えていくために
クライエントさんに頑張ってもらいます。

 

このような葛藤と戦ってもらいながら
過去のことを沢山話してもらい回復に向かっていきます。